身の回りをより良くしたり、アップデートしたり。

そんなことを意識しながら、これまで暮らしてきました。

より快適に。

より便利に。

より理想に近づけるように。

向上心を持つことは、とても大切なことだと思います。

でも最近、その向上心の裏側には、“不足感”や“欠乏感”も同時に存在しているのではないかと思うようになりました。

もっと良くしたい。

もっと快適にしたい。

もっと理想へ近づけたい。

その気持ちの奥には、

「今のままでは、どこか満たされない。」

そんな感覚が、静かに隠れているのかもしれません。

そう考えた時、ふと、

「このままでもいいんだ。」

という感覚が、自分の中に生まれました。

そしてその言葉の奥には、

「今でも、十分満たされている。」

という意味が含まれているような気がしたのです。

このままでいい。

そう思えた時、人は初めて、自分自身を肯定できるのかもしれません。

すると、不思議なことに、物欲がひとつ、またひとつと静かに消えていく。

今まで不足を埋めるために欲しいと思っていたものが、

「別になくても、もう十分かもしれない。」

そんなふうに見え始めるのです。

もちろん、本当に大切なものまで否定する必要はありません。

自分にとって、本当に必要なもの。

本当に心が動くもの。

それは、これからも大切にしていけばいいと思います。

でも、常に不足を感じながらアップデートし続ける必要は、ないのかもしれません。

なぜなら、今のままでも、もう十分に満たされているからです。

そう考えると、“アップデート”という言葉よりも、

“パワーアップ”

という言葉の方が、今の自分にはしっくり来る気がしています。

不足を埋めるためではなく、

今ある自分を、さらに楽しく、豊かに広げていくために。

そんな感覚で、人も物も選んでいきたいと思いました。