私は長い間、自分という人間について考えてきました。
自分は男として生まれた。だから、どこかで男らしくなろうとしていた部分もありました。
けれど、私の心は必ずしもそこへ向かってはくれませんでした。
花が好きだったり、かわいいものが好きだったり、柔らかい雰囲気に惹かれたり。人によっては、それを女っぽいと言うかもしれません。
実際、私自身も長い間、「これは男らしくないのではないか」と考えていました。
でも、最近になって思うのです。
本当に大切なのは、それが男らしいか女らしいかではないのではないか、と。
自分らしさとは何かを追求していくと、男らしさや女らしさという言葉は、少しずつ脇へ退いていきます。
なぜなら、その前にあるのはもっと単純なことだからです。
私はこれが好き。
私はこうありたい。
私はこうすると心地よい。
ただそれだけです。
花を好きになることに理由はありません。
かわいいものに惹かれることにも理由はありません。
それが男らしいか女らしいかを考える前に、自分の心がそう感じている。
まずそこに事実があります。
そして、その事実に素直であること。
それこそが、自分らしさなのかもしれません。
世の中には、男らしい、女らしい、大人っぽい、子供っぽいという言葉があります。
けれど、それらは後から誰かが付けるラベルです。
本来の自分は、そのラベルよりも先に存在しています。
自分の内側から湧いてくる感覚。
好きなもの。
心地よいと感じるもの。
惹かれるもの。
そうしたものを大切にしながら外側へ表現していくこと。
それが、自分らしさを生きるということなのだと思います。
だから私は、男らしくなろうとも思いません。
女らしくなろうとも思いません。
ただ、自分らしくありたいと思います。
その結果として、人から見て男らしく見える部分もあるでしょう。
女らしく見える部分もあるでしょう。
子供っぽく見える部分もあるでしょう。
けれど、それはどれも私の一部分であって、私そのものではありません。
私という人間は、そんな一言では表せないからです。
自分らしさを追求していった先にあったのは、男らしさでも女らしさでもありませんでした。
ただ、自分の心に正直であること。
そして、自分の内側から湧いてくるものを信じること。
それだけだったのです。