私は以前、自分に対して厳しいところがありました。

何か失敗をした時。

余計なことを言ってしまった時。

せっかく良い流れだったのに、水を差すようなことを言ってしまった時。

そんな時は、

「またやってしまった」

「なんでこんなことをするのだろう」

と、自分を責めることがよくありました。

もちろん今でも、できることなら誠実に生きたいと思っています。

きちんとした人間でありたいとも思います。

人との約束は守りたいですし、良い父親でありたいとも思います。

できる限り、自分を整えて生きていきたいと思っています。

しかし、最近になって少し考え方が変わりました。

どれだけ完璧を目指しても、人は必ず失敗します。

どれだけ気を付けていても、感情に流されることがあります。

どれだけ誠実であろうとしても、失言をしてしまうことがあります。

つまり、人間は不完全なのです。

以前の私は、その不完全さを認めることができませんでした。

だから失敗すると、自分を責めていたのだと思います。

しかし今は、

「ああ、人間とはこういうものなのだな」

と思えるようになってきました。

もちろん、失敗しても良いという意味ではありません。

反省することは大切です。

改善しようとすることも大切です。

しかし、その一方で、人間である以上、不完全さは必ず残ります。

完璧な人間はいません。

どれほど立派に見える人でも、失敗することがあります。

どれほど優秀な人でも、弱さを持っています。

どれほど誠実な人でも、時には判断を誤ることがあります。

私はそのことに気付いてから、自分に対して少し優しくなれました。

そして同時に、人に対しても少し優しくなれたような気がします。

自分も不完全である。

だから相手も不完全である。

そう思えると、人の失敗を見た時も、

「ああ、この人も人間なのだな」

と思えるようになります。

もちろん、責任を果たすことや誠実であることは大切です。

しかし、人を評価する時も、自分を評価する時も、完璧さだけを求め続けると苦しくなります。

人は失敗します。

人は揺れます。

人は迷います。

それでもなお、少しでも良くあろうとする。

私は、その姿こそが人間らしさなのではないかと思っています。

人間は不完全です。

だからこそ、人は学びます。

だからこそ、人は成長します。

そして、その不完全さを受け入れられた時、自分にも人にも、少し優しくなれるのだと思います。